作業時間や工数削減に効果を発揮!郵便業務の効率化はどんな方法がある?
DXの実現に向けてペーパーレス化や押印の廃止が求められていますが、請求書や契約書といった重要書類は書面でやり取りするという企業も少なくありません。
書類を作成・印刷し、封筒や伝票へ宛名を記載し発送するという一連の作業は、一見すると簡単そうに感じられるものの、発送する書類の数が増えれば増えるほど工数も増大します。
また、手作業に頼らざるを得ない郵便業務は、人為的なミスも誘発しやすいものです。
では、郵便業務を効率化するためには、具体的にどのような方法があるのでしょうか。
今回は「WEBレター」と「専用機器」を活用した効率化の例を紹介します。
WEBレターを活用した郵便業務の効率化

「WEBレター」とは、日本郵便が提供している郵便発送の代行サービスです。
通常、郵便物を送付する際には、書類を印刷して封筒に入れ、宛名を記載しポストに投函する作業が必要です。
しかし、WEBレターの場合、発送したい書類をPDFファイルまたはWordファイルとして作成し、それを専用のWEBページにアップロードするだけで印刷から発送までを代行してくれます。
WEBレターは1通あたり99円から申し込みが可能であり、この中に切手代はもちろん、用紙や封筒の代金、代行手数料まで全て含まれています。
日々膨大な郵便業務に人手を掛けている企業にとっては、人件費の削減にもつながるでしょう。
また、働き方改革や感染症対策の一環としてテレワークの実施が求められるようになりましたが、郵便業務があることでオフィスへ出社せざるを得ないケースも存在します。
WEBレターを活用すれば、オンラインから郵便業務の依頼をできるため、テレワークに移行しやすいメリットもあります。
専用機器の導入による郵便業務の効率化
WEBレターはオンライン上で郵便業務を代行でき、業務効率化につながるメリットがあります。
しかし、1通あたりの費用を考えた場合、数が増えるほどコストが増大することも事実です。
また、WEBレターで印刷に対応できるのはA4サイズの用紙のみであり、それ以外の規格には対応できないデメリットもあります。
そこでおすすめしたいのが、郵便業務を効率化できる専用機器を導入することです。
具体的にどのような機器があるのか、4つの例を紹介しましょう。
封入封かん機

封入封かん機は別名「インサーター」ともよばれ、書類の折りたたみ、封筒への封入および糊付け(封かん)までの作業を自動化する機器です。
数通の書類を発送するだけであれば、封入・封かん作業は数分で完了できるでしょう。
しかし、数百通、数千通といった膨大な数になると、作業の工数も増大してしまいます。
たとえば、定期的にキャンペーンやセールなどを実施している企業の場合、顧客に対してDMを発送するケースもあるでしょう。
一度に大量の郵便物を発送することが多い企業にとっては、封入封かん機は大幅な業務効率化につながるツールといえます。
封入封かん機はモデルによっても処理能力が異なりますが、安価なエントリーモデルであっても1時間あたり1,000通程度の処理が可能。
上位モデルのなかには、1時間あたり4,000通程度の処理に対応するものや、書類だけでなく小冊子のような特殊な内容物まで封入できる製品もあります。
郵便料金計器

郵便料金計器とは、封筒へ料金スタンプを印字するための機器です。
通常、郵便物を発送する際には、サイズに応じた金額分の切手を貼り付けたうえでポストに投函するか、郵便局の窓口で料金を精算し差し出す必要があります。
しかし、膨大な郵便物を差し出す場合、このような方法では手間がかかってしまいます。
そこで、郵便料金計器を導入すれば料金スタンプを印字した状態で差し出すことができ、従来のように切手を貼り付ける手間がなくなります。
もちろん、サイズが異なる郵便物であっても、郵便料金計器であればその場で瞬時に料金の計算が可能。
本来よりも余分な切手を貼ってしまったり、反対に料金が不足して戻ってきたりといった心配がありません。
手差しによって料金スタンプを印字するエントリーモデルから、フィーダーによって複数の郵便物を自動的に処理できる上位モデルも存在します。
レターオープナー

レターオープナーとは「開封機」ともよばれ、その名の通り封筒の開封作業を自動化するための機器です。
たとえば、顧客からの申込書や契約書などを書面で受け取る場合、1通ごとに封筒を開封するには膨大な時間と手間がかかります。
また、手作業に頼っていると、誤って中身の書類を破損してしまったり、担当者が自身の指を切ってしまったりといったリスクも考えられるでしょう。
レターオープナーを導入すれば、封筒をまとめて自動的に開封でき、手作業に比べて格段にスピードアップが期待できます。
また、誤って内容物を破損するリスクも低く、作業の正確性を担保しながら業務効率化が実現できます。
封筒の三辺を開封するタイプのモデルは、封筒の中身の取り忘れを防ぐ為にも有効です。
エントリーモデルのレターオープナーの場合、1分あたり最大300通程度の開封が可能なほか、上位モデルになると複数のサイズの郵便物を事前に仕分けることなく1時間あたり最大8,000通程度開封できるものもあります。
郵便管理ソフトウェア

郵便管理ソフトウェアとは、上記で紹介したさまざまな機器と連携し、郵便業務を効率化するためのソフトウェアです。
たとえば、宛先に応じて異なる書類を封入しなければならない場合、書類と封筒にそれぞれバーコードを印字し、封入封かん機がバーコードを読み取り、対応する書類を封入することも可能。
また、部署ごとに郵便料金を集計しレポートとして出力できるソフトウェアや、PDFデータの編集および管理番号やバーコードを印字できるソフトウェアなども存在します。
まとめ
差し出す郵便物の数が増えれば増えるほど、郵便業務には膨大な手間と時間がかかります。
書類を差し出す作業は物理的な作業が必要であるため、作業に慣れている担当者であっても処理能力には限界があります。
今回紹介したWEBレターおよび郵便業務に役立つ専用機器を導入することで、大幅なスピードアップと作業品質の向上が見込めます。
自社が抱える課題に応じて、どのソリューションを導入すれば効果が見込めるかを検討し、ベストな方法を選んでみてはいかがでしょうか。
