レターオープナーを導入すべき会社・企業の特徴

レターオープナーとは、封筒を開封する作業を効率化または自動化するための専用機器です。
デスクの一角に置けるコンパクトなものから、一度に大量の封筒を開封できる大型のものまでさまざまなタイプが存在します。
なお、レターオープナーは開封機とよばれることもありますが、卓上タイプのコンパクトな手動のレターオープナーは開封機とよばれることは少なく、大型のものと区別されることが一般的です。
封筒の開封と聞くと簡単な作業に思われがちですが、一度に数十通、数百通といった封書を開封しなければならない場合、膨大な作業時間と手間を要します。
また、少し手元が狂ってしまうと指をケガしてしまったり、中身の書類を破損したりといったリスクがあります。
特に、契約書や取引先から受領した請求書、注文書などの重要書類は、中身を破損してしまうと重大なトラブルに発展することも考えられるでしょう。
このような事態を防ぐためにも、日々膨大な郵便物を処理しなければならない企業や部署にとって、レターオープナーは有効なソリューションといえるのです。
レターオープナーの処理速度について
レターオープナーを導入することで、実際にどの程度の作業効率化につながるのでしょうか。
冒頭でも紹介した通り、レターオープナーにはコンパクトな手動タイプと大型の自動タイプが存在します。
今回は、高性能な自動タイプのレターオープナーを基準に考えてみましょう。
自動タイプのレターオープナーにもさまざまな機種が存在しますが、エントリーモデルでは1分あたり約300通の封筒を開封できます。
レターオープナーを使用せず、手作業で封筒を開封するのに1通5秒かかると想定すると、1分あたり約60通という計算になります。
熟練の作業者がスムーズに開封できたとしても、レターオープナーであれば約5分の1の時間で完了できるのです。
社員一人あたりで考えてみるとそれほど大きなインパクトはありませんが、事務作業を行う社員が複数人いる大企業で考えてみると、1日に数時間以上の工数削減が期待できることもあります。
レターオープナーの平均価格帯は?

レターオープナーの導入にあたって、多くの企業が気になるのが導入コストではないでしょうか。
まず、コンパクトな手動タイプのレターオープナーは、ネット通販サイトや文房具店などでも取り扱いがあり、数千円程度で購入できるものがほとんどです。
これに対し自動タイプのレターオープナーは、エントリーモデルでも5〜6万円程度、上位モデルともなれば10万円台の価格のものもあります。
レターオープナーの運用方法は企業によっても異なりますが、特に上位モデルの場合は本体サイズも大きいためメールルームなどに設置し、全社員が共通で利用するというケースも珍しくありません。
レターオープナーが扱える郵便物の種類
封筒を安全かつスピーディーに開封できるレターオープナーですが、一口に封筒といってもさまざまなサイズ・厚みがあり、どこまで対応できるのか疑問に感じている方も多いでしょう。
レターオープナーの機種によっても対応サイズはわずかに異なりますが、封筒の幅はおよそ90〜260mm、高さは140〜332mmまで、厚みは4〜6mm程度となっています。
これを踏まえて、どういった郵便物が対応できるのか、いくつか例を紹介しましょう。
注文書・請求書などが入った定形封筒
長さ140〜235mm、幅90〜120mm、厚さ10mmまでの封筒は定形封筒とよばれます。重さ25gまでの定形封筒は84円切手を貼れば送付できるため、注文書や請求書など、ビジネスでやり取りするさまざまな書類の郵送に用いられます。
これらの書類を封入しても厚みは4mm以下であることがほとんどのため、レターオープナーでも十分対応できるでしょう。
契約書・パンフレットなどが入ったA4サイズ封筒
契約書やパンフレットなど、折り曲げることが難しい書類はA4サイズの定形外封筒で送られるケースが多いです。
また、複数枚の注文書や請求書を折り曲げてしまうと厚みが出ることから、あえて折り曲げずにA4サイズの封筒に入れて送付する場合もあるでしょう。
A4サイズの寸法は210mm×297mmであり、レターオープナーでも十分対応できる範囲となっています。
ボール紙・厚紙の封筒
A4サイズ封筒は定形外郵便だけでなく、ボール紙の専用封筒に入れて「レターパック」や宅配便として送付することもあります。
普通紙に比べてボール紙は多少厚みがありますが、4mm以下であることがほとんどのため、レターオープナーでも十分対応できます。
ただし、レターパックの横幅は340mmとわずかにはみ出るため、レターパック専用の開封機を提供しているメーカーもあります。
自動タイプと手動タイプのメリット・デメリット

レターオープナーには自動タイプと手動タイプの2種類がありますが、それぞれメリット・デメリットが存在します。
自動タイプのメリット・デメリット
自動タイプのメリット・デメリットは以下の通りです。
メリット
- 処理スピードが速い
- ケガをするリスクが低い
- 事前の仕分けが不要な機種が多い
自動タイプは手動タイプに比べて処理速度が速く、事前に仕分けをする必要もないため大幅な業務効率化が期待できるでしょう。
デメリット
- 導入コストが高い
- 設置スペースの確保が必要
自動タイプのデメリットとしては、本体サイズが大きいため専用のスペースを確保しなければならないほか、本体価格も高価なため手軽に導入することが難しい点が挙げられます。
手動タイプのメリット・デメリット
手動タイプのメリット・デメリットは以下の通りです。
メリット
- 導入コストが安価
- コンパクトな本体でデスクの上にも置ける
手動タイプのメリットは、自動タイプのデメリットである本体価格や設置スペースの問題をクリアできる点が挙げられます。中小企業や個人経営の事業者でも手軽に導入できるでしょう。
デメリット
- 処理スピードが遅い
- 手作業に比べて効率化の効果は限定的
手動タイプのレターオープナーは、きれいに封筒を開封できるというメリットはありますが、処理スピードそのものは決して速いとはいえず、業務効率化の効果は限定的です。
レターオープナーの耐用年数
レターオープナーの耐用年数は、税法上5年間と定められています。これは減価償却の期間であり、5年間にわたって経費として計上できることを意味します。
では、レターオープナーの寿命や買い替え時期はどの程度なのでしょうか。自動タイプも手動タイプも、レターオープナーの寿命は比較的長く、5年以上使用し続けることは十分可能です。
替刃を交換するなどこまめにメンテナンスをしていれば、同じ製品を10年以上使い続けることもできるでしょう。
ただし、安価な手動タイプの製品は替刃がなく使い捨てのものもあるため、使用頻度にもよりますが数年で買い替えが必要になるものもあります。
レターオープナーの選び方について
さまざまな種類の中から選択できるレターオープナーですが、あまりにも機種が多すぎて何を基準に選べば良いのか分からなくなることもあるでしょう。
選び方の基準やポイントはさまざまですが、特に重要なのは全社で取り扱う書類の量です。たとえば、従業員一人あたり1日に数通の書類を開封していたとしても、それが数百人、数千人といった規模になると膨大な作業時間になります。
また、従業員の数が少なくても、取引先からの書類が膨大で1日に数十通を開封しなければならない場合、1ヶ月に換算するとこちらも膨大な作業時間を要していることになります。
もし、毎日数十通以上の書類を開封しているようであれば、スピーディーな作業が可能な自動タイプ、それ以下のボリュームであれば導入コストが安価な手動タイプがおすすめといえるでしょう。
Quadientはさまざまな機種を用意
Quadientでは、郵便業務を効率化・自動化するためのさまざまなソリューションを提供しています。
今回はその中から、Quadientが提供している自動タイプのレターオープナー全3機種を紹介しましょう。
IM-16 レターオープナー

IM-16 レターオープナーは、1分間に最大300通の処理が可能なレターオープナーです。
Quadientのなかでもエントリーモデルに位置しており、中小企業にもおすすめの一台。
革新的な方法で鋭利な開封面を残さず、封筒の一辺をきれいにスリットして開封する為、封入物を傷つけず、切りくずも出しません。
IM-19 レターオープナー

IM-19 レターオープナーは、1分間に最大400通というパワフルさとコンパクトな本体を両立したモデルです。
最大6mmまでの封筒の厚みに対応できるほか、「ミリング技術」とよばれる封筒の端を削ぎ落とす仕組みを採用しているため中身を傷つける心配がありません。
なお、レターパックの厚紙も瞬時に開封出来る「IM-19L」もラインナップしています。
IM-30 レターオープナー

IM-30 レターオープナーは、1分間に最大300通の処理が可能なロングセラーモデルです。
封筒の三辺を開封することで重要書類の取り残しを防げるほか、書類整理の作業そのものも効率化できます。
まとめ
今回紹介してきたように、レターオープナーをうまく活用することで封筒の開封作業を自動化し、作業効率化や生産性向上に役立てられます。
レターオープナーには大きく分けて自動タイプと手動タイプがあり、導入コストも差があるため自社の規模や事業内容に合わせて選ぶことが重要です。
