日常的に郵便物を発送する職場においては、切手を貼り付けてポストに投函したり、郵便局へ持ち込んだりして料金を計算し支払うことは手間がかかるものです。

そこで、このような郵送の業務を効率化するためのツールとして、「郵便料金計器」とよばれるものが存在します。

今回の記事では、郵便料金計器とはどのようなものなのか、メリットや特徴について詳しく解説します。

 

郵便料金計器とは?

郵便料金計器

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郵便料金計器とは、封書などの郵便物を差し出す際、切手の代わりとなるラベルを印字するための事務機器です。

日常的に大量の郵便物を差し出す企業や組織、団体においては、差し出しのたびに切手を購入したり在庫を管理したりする必要がなく、事務作業の業務効率化が実現できます。

日本郵便では「料金計器別納」とよんでおり、郵便料金計器は日本郵便があらかじめ指定している199機種のみが利用できます。

ちなみに、郵便料金計器で印字されたラベルには、以下のような印影が表示され、一般的な切手とは模様が異なります。また、厚みのある封書などの場合には、切手を貼るスペースに直接ラベルの印字が可能です。

▶︎郵便料金計器・郵送システム一覧

 

郵便料金計器の使い方

郵便料金計器

郵便料金計器は、機器を購入したからといってすぐに差し出しが可能になるものではありません。

郵便料金計器を利用するためにはどのような手順を踏む必要があるのか、詳しい使い方について解説していきましょう。

 

1.郵便局からの承認を受ける

郵便料金計器で印字した郵便物の差し出しが可能な郵便局は限られており、あらかじめ承認を受けた郵便局の集配管轄外からの差し出しはできません。

そのため、まずは郵便料金計器を郵便局へ持ち込み、「承認請求書」を提出のうえ承認を受ける必要があります。

承認が下りるまでは2週間ほどの期間を要するため、余裕をもって申請を行いましょう。

 

2.ラベルを印字して差し出し

郵便局からの承認を得たら、郵便料金計器でラベルを印字して郵便物に貼り付け、差し出します。

先ほども紹介したように、郵便物を差し出すことができるのは承認を得た郵便局の集配管轄内に限られます。

以下の場所以外からの差し出しはできないため注意しましょう。

  • 登録申請をした郵便局窓口
  • 登録申請をした郵便局の集配管理局窓口
  • 集配管理局管内のポスト
  • 集配管理局の管轄地域に隣接する集配局のポスト

また、郵便料金計器で印字したラベルには日付けが表示されており、当日中に差し出さなければなりません。

ただし、印影上部に黒色の横線を記載することで、翌日の差し出しも可能です。

 

3.料金の支払い

郵便料金計器で印字したラベルの郵便物を差し出す際には、1ヶ月分の利用料金について予納または後納に対応しています。

ただし、後納の場合は1ヶ月あたりの概算料金の2倍にあたる担保を提供しなければならない場合があります。

また、利用条件によっては予納に対応できず、後納に限られるケースもあるため注意しましょう。

▶︎料金後納郵便の手続きとは?メリット・デメリットも解説

 

郵便料金計器のメリット

郵便料金計器

郵便料金計器の導入にあたっては、メリットとデメリットを正確に理解しておかなければなりません。

まずは、メリットについて3つのポイントを紹介します。

 

1.事務作業の効率化

郵便料金計器を導入すると、郵便物を差し出す際に切手を購入し貼り付ける必要がなくなります。

日常的に大量の郵便物を投函する場合に、わざわざ郵便局の窓口へ並び、一つずつ計量してその場で料金を支払う手間が省けるため、大幅な業務効率化が実現できるでしょう。

▶︎郵便料金計器・郵送システム一覧

 

2.切手の在庫管理が不要

切手が不要ということは、社内で大量の切手を管理する手間も省けることを意味します。

切手は現金と一緒で企業や組織にとっての資産であるため、盗難や不正使用といったことを防ぐために金庫などに厳重に保管しておかなければなりません。

また、使用ごとに記録をつけておき、定期的に在庫枚数が合っているかを確認する必要もあります。

しかし、郵便料金計器を導入することでそのような手間から解放されます。

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3.会計作業の効率化

物理的に切手を貼る方法だと、切手を使用するたびに管理簿へ記入しなければならず、経費の適切な管理のために月に1回程度集計する作業も必要になります。

また、そのたびに経費精算をする必要もあり、会計作業は決して効率的なものとはいえません。

しかし、郵便料金計器を導入すれば、機器本体に使用累計額や残額などが表示されるものもあり、どの程度のコストがかかっているのかが簡単に可視化できます。

また、郵送にかかる料金も月に1回まとめて支払いが可能となるため、会計作業の負担軽減につながるでしょう。

 

郵便料金計器の商品紹介

 

郵便料金計器|IS-280

郵便料金計器

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IS-280はコンパクトでパワフルな郵便料金計器で、郵便物と小包の処理を1つのパッケージにまとめられています。

郵便料金のチャージはボタンを押下するだけの簡単操作。標準の3キロスケールは、すべての郵便物の重量を正確に計量し、郵便料金の過不足を防ぎます。

また、レートウィザードによって正しい郵便種別と料金を簡単に選択できます。

さらに、ショートカットキーを設定し使用することで定期的なタスクを瞬時に実行できるため、時間の節約にもなります。

ホームオフィスでの郵送作業を効率化したい場合に最適なエントリーモデルといえるでしょう。

▶︎IS-280の詳細はこちら

▶郵便料金計器 IS-280の紹介動画はこちら

 

郵便料金計器|IS-350

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IS-350は、IS-280と同様に、郵便物と小包の発送、郵便料金チャージを1つにまとめて管理することで、郵便処理を簡素化する郵便料金計器になります。

また、IS-280よりも1分間に処理できる通数が多く、より大きなサイズの封筒の処理も可能です。

使いやすい操作パネルにはシンプルなナビゲーションメニューも搭載しており、使用頻度が少ない従業員であっても操作に迷うことがありません。

最新の技術と静音性を備えたIS-350は、IS-280よりもパワーを必要とする小規模オフィスやホームオフィス向けのモデルといえるでしょう。

▶︎IS-350の詳細はこちら

▶郵便料金計器 IS-350の紹介動画はこちら

 

郵便料金計器|IS-420

処理の精度とスピードを両立したIS-420は、ダイナミックに変化する事業環境において最適なモデルの郵便料金計器です。

使いやすいナビゲーションメニューを備えた操作パネルが搭載されており、利用頻度が少ない従業員もスムーズに操作できます。

また、IS-280やIS-350にはないさまざまなオプションと手軽なメニュープロンプトでエラーを排除し、さらなる生産性の向上も期待できるでしょう。

郵便料金計器の中でも最先端のテクノロジーと静音動作を備えたIS-420は、あらゆる郵便処理の要件に応える性能を有しており、人間工学に基づく無駄のない洗練されたデザインで設置スペースも節約できます。

事業の変革スピードが速いスタートアップ企業はもちろん、中小規模の事業者まで幅広く対応できるモデルといえるでしょう。

▶︎IS-420の詳細はこちら

▶郵便料金計器 IS-420の紹介動画はこちら

 

郵便料金計器|IS-440

活気あふれる企業には、郵便物と荷物の処理に付加価値を与え、パフォーマンスを合理化する信頼性の高いツールが必要です。

IS-440は、郵便物の処理における最高水準の効率性を実現した信頼性の高いモデルの郵便料金計器です。

標準で3kgまでの郵便物の計量に対応しているほか、オプションの外付けスケールを使用することで10kgまたは35kgまでの重量に対応。

さらに、郵便料金の追跡管理のために最大25部門までの登録ができ、USBメモリによってデータを取り込むことで部門データの一括変更にも対応します。

LANまたはWi-Fiでの通信により、インターネット経由でソフトウェアのアップデートや最新の郵便料金データも受信可能です。中堅企業から大企業向けのモデルといえるでしょう。

▶郵便料金計器 IS-440の紹介動画はこちら

 

郵便料金計器|IS-480

IS-480はIS シリーズのフラッグシップモデルであると同時に、多くの企業から選ばれている主力商品でもあります。

最大限の効率で郵便物を処理出来るよう設計されており、毎分150通におよぶ封書の処理が可能な郵便料金計器です。

郵便料金の追跡管理に役立つ部門管理は、最大50部門までの登録に対応しており、グループの下に2階層までのサブグループを設定できます。

インターネット接続機能も搭載されており、日常的に膨大な郵便物の発送処理を行っている大企業にとって最適なモデルの郵便料金計器といえるでしょう。

▶︎IS-480の詳細はこちら

▶郵便料金計器 IS-480:ラベル印刷の動画はこちら

▶郵便料金計器 IS-480:カラー液晶タッチパネルの動画はこちら

▶郵便料金計器 IS-480:オートフィーダーの動画はこちら

 

郵便料金計器|まとめ

封書やゆうパックといった荷物の発送には、切手を貼ったり郵便局へ持ち込んだりして計量してもらう方法しかないと考えがちですが、今回紹介したように郵便料金計器を導入することで大幅な業務効率化が実現できます。

導入コストや差し出し可能エリアなど、導入時に注意すべきポイントはいくつかありますが、日常的に郵便物を大量に差し出している現場においては効果的なツールといえるでしょう。

導入のメリットとデメリットを比較しながら、自社の業務にマッチするか検討してみてください。

他のページでは価格や耐用年数についても記載しているので確認ください。

 

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